Y の記憶

 

忘れない

父の背中で眠った夕暮れ

母の腕で目覚めた朝

初めて独りで眠った夜

なぜか理由もなく嬉しかった

 

友と夢を語り明かした夜

涙で明かした雨あがりの夜

やけに明るい夜だった

 

雲は、やけに速く流れ 星が瞬いていた

雨あがりの夜空に みんな輝いていた

 

忘れる事なんて出来ない

はしゃいでたあの頃

笑う事しか知らなかったあの頃

よろこびも悲しみも想い出に変わり

記憶の中に閉ざされる

 

忘れる事なんて出来ない

輝いていたあの頃

失われたYの記憶を…