小さな女神

 

子猫を拾った

 

その子はとても真白で

真直ぐ伸びた尻尾をしてたよ

ひっくり返しておなかを見たら

黙って僕を見つめ返した

女の子だった

 

僕はその子に直子と名付け

僕の手元に置くことにした

 

その子はとても不思議な子猫で

僕の傍を離れない

真直ぐ伸びた尻尾を振って

いつでも僕の傍に居る

玩具の鼠や指先よりも

ぢっと僕を見つめてる

一緒にじゃれて遊ぶときも

いつでも僕を見つめてる

 

とても不思議な子猫を拾った

この子はきっと居なくならない

僕のために生まれてきた

僕のために生きてきた

そんな気持ちにさえさせる

そんな不思議な

僕の子猫

 

遠慮がちに膝に乗る君

とても優しく温かく

真直ぐ伸びた尻尾を振って

透き通る瞳で僕を見つめる

 

もう君は

怖がらなくていい

もう傷を

隠さなくていい

君は他の誰でもないから

僕は他の誰でもないから

 

君はずっと

此処に居ていい