宿命の月

 

水面に映る哀しみの月は

その形を歪められ

永遠の光を失って往く

 

醜悪なる波間に

ラッパが響く

狂乱者達の宴

歪な心に穢されて往く月

 

平等に降りそそぐ

たとえそれが

価値の無い存在であっても

降りそそぐ宿命

 

その身を削り降りそそぐ

宿命の月

 

哀しみは

絶える事無く