失恋の形

 

寝ている君を起こさぬよう

僕はそっと

くちづけをした

君は少し眉をひそめて

口をモゴモゴさせていた

 

そんな君を愛しく思う僕は

とてもしあわせだった

君のいる夜は

それだけでしあわせだった

 

僕は今

眠れる君の隣りに寝転び

この歌を綴っている

こんなにしあわせな“時”が

思い出に残るなら

それも悪くない

 

認めたくない現実と

昔見た夢を忘れるならば

この“時”は永遠となる

 

涙を覚悟できるなら

それも悪くない