疵痕

 

君の背中が遠ざかり

この視界から消え失せても

その視線を

逸らす事も出来ず

 

ただひとり

立ち尽くした あの日

これが人生の終焉と

この胸の痛みに誓った

 

君の微笑み その笑顔が

遠い記憶の欠片に変わり

君を想う涙も枯れはて

愛は終焉を迎えようとしている

 

それでも なお

君を求めた僕の心は

今も少しも変わることなく

君を探し続けているのは

 

あいしてる

 

そんな言葉が馬鹿らしく

思えるほどの強い心が

今もどこかに残っているのか

 

この腕に描かれた

君のくれた君の証

 

世界が朽ち様とも

今もなお残る

疵痕