君の声が聞こえる

 

  あれから何年たったのだろう

今もまだ 夕暮れの街に君を探す

 

失ったモノと

手に入れたモノのバランス

ちょうど良いと思えてた あの頃

 

今日は何時?

 

弾む声が僕に微笑み

家路をいそぐ僕の背中を

夕暮れが見送る

 

オレンジ色に染まる

ふたりだけの小さな部屋

 

おかえり

 

いつもの笑顔で迎える君

何度となく繰り返された会話

もう二度と 聞く事のない声

そして二度と 見る事のない笑顔

 

哀しみの中

永遠に生き続ける記憶

 

失われた夕暮れに

君の声が聞こえる