帰りたい場所

 

きみをね

思い出すんだ

いつか見た月とか

青い空に浮ぶ眩しい雲とか

二人で歩いた夜の帰り道

 

今はもう君のいないあの街

今はもう誰もいないあの部屋

 

二人で見た映画もビデオも

大道芸人が振り回していた火のついた棒も

君が甘えた僕の

肩も腕も胸も

今はもう 何も無いよ

 

君があの部屋を引き払ってから

どのくらい経つのだろう

君はあれからどうしているだろう

笑っているのか? 泣いているのか?

今はもう 何も出来ない

今はもう 何も無いよ

 

僕には帰りたい場所がふたつあるんだ

ひとつは君のいた街 もうひとつは・・・

 

君のいた時代