柩の鍵

 

「愛している」という言葉は柩に入れた

そして誰を愛することも辞めた

翼を閉じ、目覚める事のない眠りを求め

ただ闇雲に瞳を閉じ続けた

再び時が進むことなど

決してないと思っていた

 

いつだってそうだ

 

心に訪れる終末の時

永遠の眠りと思う瞬間は

いつだって蛹でしかありえない

死と再生を繰り返し

俺は俺を手に入れてきた

 

次の恋は始まっている

あとは自分を

俺自身が許せるかどうかだ

 

それにはきっと

いいわけが必要だってことも

わかっている

 

相手の為に自分を許す

 

そんないいわけが

必要なんだと