電気仕掛けの恋

 

電気仕掛けの箱の中から

「友香理」と言う名の手紙が届く

電気仕掛けの箱の中から

君の優しい言葉が溢れる

文字だけの君に

恋とは言えない感情を擁いた

 

電気仕掛けの箱庭で

僕は君を待った

電気仕掛けの箱庭で

僕は君の夢を見ていた

文字の向こうにいる君に

恋にもよく似た感情を擁いてた

 

電気仕掛けの箱の外では

吸い掛けの煙草が溜息をつく

電気仕掛けの箱の外では

書き掛けた手紙を僕は躊躇う

電気仕掛けの文字の向こうに

君は本当にいるのだろうか?

 

箱庭の夢

現実の夜空

文字だけの君

記憶の中の恋人

 

かさねてしまう僕の心と

電気仕掛けの箱の中には

君とよく似た

文字が棲んでる