今、僕は独りきりで暗闇の中に息衝く
何故、此処にいるのか?
それは解らぬままに・・・
遠くで誰かの声が聞こえる
心に芽生えた欲望が僕の形を変えてゆく
永遠とも思える日々をただその為だけに費やす
やがて僕の心と形に大きな変化が訪れる
それはまるで
始めから決められていたかのように・・・
遠くで誰かが苦しんでいる
僕の進化に呼応するかのように
まだ見ぬ“誰か”が嘔吐している
僕の進化の意味を僕はまだ知らない
ここで止める訳にはいかない
やがて時は進み
最後の変化の時が近づく
僕の棲む暗闇の世界が微かに色づく
その微かな変化は
やがて大きな“うねり”となり
僕の世界を崩壊へと導く
誰かの泣声が聞こえる
誰かが僕の名前を呼ぶ
僕は“空”を手に入れた